小学生の頃、父親に連れられてよく皇居に行っていた。
世田谷の小さな家に住んでいて、休みなく働いていたサラリーマンの父親が唯一と言って良いほど、連れて言ってくれた場所だった。
皇居のお堀の周りを散歩したり、あれがああでこうでと言ったような解説をしてくれたことを覚えている。もっぱら上の兄と下の妹はあまり興味なさそうだったが。
皇居の周りの竹橋駅のすぐ近くに和気清麻呂像があるのを知っているだろうか。昔々、天皇家を救った偉大な人物だ。
父は和気清麻呂を尊敬し、皇室を敬う人だった。今も存命というか、バリバリ働いているが、父が語る天皇論は胸に刺さるものがあった。
今、日本はどうかしてる。
ここはあくまで書評なので解説することはしないが、国防という概念が弱いのではないだろうか。
「話し合いで解決」や、「対話によって」
では、どうやって話し合いをするのか?何を話すのか?どう、対話のテーブルに相手を座らせるのか?
アメリカが世界各国の首脳と対話できるのは、大統領の背後にある「強大な軍事力」だ。
丸腰、自衛隊は存在するが、憲法上、軍備を持たない我が日本と対等に話そうという国があるのだろうか(誤解を恐れずにいうが、国防に関する会談でのことだ)。
ある芸人は「日本が平和になってくれるように祈る。向こうが攻めてきても。そう頼む」というようなツイートをして話題になった。
そうなってくれれば良いが、そうなる保証などないではないか。日本を占領した途端、住民を虐殺するかもしれない。現にチベットがそうだ。
話が長くなってしまった。いけないいけない。
表題の本に戻ろう。
この本との出会いは高校1年生の頃。当時、僕は悩みを抱えていた。それは進路のこともそうだし、つまらない高校生活についてのことでもあった。
何か勇気が欲しい。そんな時にこの本と出会った。
日本には誇るべき「もの」が多くある。それは匠の心意気、和みという文化、ワンガリマータイの勿体無い等、多くの誇るべきものがある。
それに気づかせてくれた本だ。
ふと、自分を振り返ってみよう。自分には誇るべきものがない?
そんなことはない。
数多くの誇るべきものがある。まだそれが表面化されていないだけだ。
日本も同じだ。
まだまだ世界に知られていない、誇るべきものが多くある。
それを見つけるのが「人生」なのではないだろうか。
少々、脱線が多くなってしまった。
が、しかし、大切なことでもあると思う。
室田 青
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